特例子会社を退職した理由
こんばんは。
先日書いた特例子会社の記事が意外とアクセス数が多かったのでもう少し詳しく書きたいと思います。
2010年4月から今年の9月まで都内の特例子会社で働いていました。
私と同じろう者が多い会社でコミュニケーションのやり取りが手話がメインでした。またろう者に合わせた配慮が充実していました。例えば、光で知らせるランプや大型モニターなどが整備されいていました。
特例子会社ならばのメリットですね。
私はなぜそんな特例子会社をやめたのでしょう?
その前に有名なろう者初のバス運転手の松山さんのツイートがあります。
私が最初に入社した会社は、ろう者が多く働いている特例子会社だった。コミュニケーション方法が手話で、働きやすい環境であった。
— matsutokyobus1208 (@matsutokyobus) July 8, 2018
でもね、将来、車にマイホーム、子供を持つようになった時に、この給料で食っていけるか?と不安があった。
給料の安さが理由で退職した方もいらっしゃいます。確かにどんなに実績を積んでも給料があがりませんでした。極端にいうなら仕事ができない人と仕事ができる人と同じ給料でした。私も仕事はできるけど、なかなか上がりませんでした。まさにそうでした。おかしな話ですね。普通仕事の出来る社員はもっと上げるべきですがなかなか上がりませんでした。長く働いている社員よく我慢できましたね…。
他の特例子会社のことはわかりませんが、大半の特例子会社に当てはまると思います。
私の場合は給料より2つの理由で退職しました。
・社会から取り残される危機感
・特例子会社特有の雰囲気
ひとつめの「社会から取り残される危機感」
会社による年に一度のセミナーが開催されていましたがごく当たり前の内容ばかりで全然といっていいぐらい為になりませんでした。はっきり言って学生のうちに知っておくべきの内容ばかりでした。学生のうちに自分から聴者の世界を少しずつでもいいから知るべきと思っています。でないと後が苦労します。
もちろんセミナーを聞いても改善しない社員もいました。参考になったのは口だけというのはいうまでもありません。このセミナーに違和感を抱くようになりましたね…。セミナーを開くより聴者の多く働く普通の会社に派遣した方がよっぽど為になると思っています。
今の特例子会社で働き続けては間違いなく社会から取り残される!の危機感を抱くようになりました。
ふたつめの「特例子会社特有の雰囲気」
はい、これが最大の理由です。ろう者が多く働いているのか会社より学校の雰囲気が強かったでした。人の好き嫌いがはっきりしており、この会社普通じゃねーと思いました。
また、聴者の世界に挑戦しようとしない社員が多く見かけました。(私みたいに挑戦したい社員も少なからずいると思いますが…)ぬるま湯につかっている雰囲気が強く感じられました。
ミスしてもヘラヘラしている社員はいるし、人の好き嫌いが激しい社員はいるし、学校にいるみたいな感じでした。こんな社員と一緒に仕事したくねーとの本心がありました。(まともな社員はいますが、この会社に居続けてはもったいなすぎると思いました)
上司も優しぎるのかなかなか注意してくれません。普通の会社だったら考えられないことです。働きやすい特例子会社の裏返したデメリットです。
※他にも地方出身のろう者が集まってくるの理由もありますが、別の問題なのでここは触れません。
そんな会社に呆れてしまい転職しました。
転職先はもちろん聴者が多く働く普通の会社です。はじめは戸惑いの日々でしたが、聴者の世界に少しずつ慣れてきました。むしろ、特例子会社勤務の時より充実しています。
「特例子会社は働きやすいけど、中長期的にみるとデメリットの方が多い」と大きな声で叫びたいです。
特例子会社は止めとけとは言いませんが、先のことを考えるなら普通の会社がおすすめです。
今回はここまで。